ご挨拶

謹啓

時下、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。また、平素より薬剤師会の活動に格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、来る2019年11月17日(日)、第22回近畿薬剤師学術大会を奈良県で開催させていただくこととなりました。会場はJR奈良駅前にあります、なら100年会館およびホテル日航奈良で行います。

わが国では、高齢化が2025年に向けて加速しています。医療や介護の需要がさらに増加することが見込まれており、一人ひとりが住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療・介護・生活支援体制を包括的に地域で提供する体制として「地域包括ケアシステム」の構築を推進しています。これまでの医療機関完結型医療から、包括的地域完結型医療提供体制の構築が必要です。そのためにも、かかりつけ薬剤師・薬局機能を更に充実させ、一般用医薬品や健康相談などのセルフメディケーション推進、国民による主体的な健康の保持増進を積極的にサポートしていかねばなりません。

また、高齢化に伴う医療費の増大とそれを支える国民皆保険制度の存続には、医療費適正化(削減)を避けて通ることはできません。医薬品を適正に使用してもらうことが大前提ですが、ジェネリック医薬品の利用促進、残薬確認(調整)、あるいは類似薬の重複や薬物相互作用などの防止、ポリファーマシー対策などにも対応していかねばなりません。

地域住民の健康相談、疾病予防・治療に携わる薬剤師が一堂に会する本大会が、専門的知識の共有のみならず、他地域の薬剤師との情報交換をする絶好の機会になり、お互いが切磋琢磨できる場となることを願っております。

メインテーマは、「笑顔あふれる“薬師のこころ”~いにしえの都から新しい時代の幕開け~」とさせていただきました。古来より健康を願う気持ちに変わりはありません。薬師如来の「施無畏印(せむいいん)」は人々の畏れを無くすことを施すという、人々の笑顔を糧とする私達薬剤師の心がけるところであり、その為には私達自身に笑顔が溢れていなければなりません。また、2019年は新しい元号になる年でもありますことから本大会が新しい時代の幕開けのきっかけになれば幸いです。

私が常々申し上げております「温故“創”新」の志を胸に抱いて、地域住民から信頼される“笑顔あふれる”薬剤師を目指すにふさわしい大会になりますよう重ねて皆様方のご支援・ご協力をお願いする次第です。

末筆ながら、皆様のご健勝、ご活躍を心よりお祈り申し上げます。

謹白

2018年11月吉日
第22回近畿薬剤師学術大会
大会長 竹上 茂
(一般社団法人奈良県薬剤師会 会長)

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