ご挨拶

第20回日本集団災害医学会総会・学術集会開催にあたって

第20回日本集団災害医学会総会・学術集会 会長 小井土 雄一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター臨床研究部長・救命救急センター長)

第20回日本集団災害医学会総会・学術集会を開催するにあたり、参加されます会員の皆々様、ご指導を賜りました学会役員・評議員、諸先輩各位、会の準備・運営に尽力頂いた多くの方々、ご支援を頂きました関係各位の皆様にまずは心から御礼申し上げます。

本学会を主催させていただくことは、わたくし共にとり、大変光栄なことであります。当院といたしましては、2000年に第5回を辺見 弘(当時副院長、現名誉院長)が開催させていただいてから、15年ぶりの2度目の開催となります。今回は阪神・淡路大震災から20年、当学会にとっても設立から20周年ということで節目の年になります。またDMATにおいても創設から10周年ということになります。この間、学会員は今年度で3,000人を超えようとし、DMAT隊員は8,000人を超えました。第20回を20周年、10周年という記念大会にいたしたいと思います。

今回の学術集会のテーマは“東北に学び首都直下・南海トラフに備える”としました。東日本大震災においては、災害医療における新たな様々な課題が明確となりました。その対応策を、待ったなしの首都直下地震、南海トラフ巨大地震に如何に活かすかをメインテーマと致しました。また、福島第一原発事故に関しては避難者が未だ10万人以上おり、事象は継続中であります。福島に学ぶということで、福島県立医科大学救急医療学講座の田勢長一郎教授に副会長の労をお願いいたしました。

演題に関しましては、皆様のご協力により450題を超える過去最高の演題の申し込みを頂きました。この場を借りてまずは会員の皆様に御礼申し上げたと思います。シンポジウム、パネルディスカッション、ワークショップ、教育講演、市民公開講座計254題、一般演題374題を組むことができました。東日本大震災では、亜急性期以降の医療が課題となりました。災害時要援護者への医療、生活不活発病、震災関連死の問題など、従来の災害医療の枠組みでは対応しきれないことが教訓として残りました。問題の解決には職域、職種を超えた連携が必要です。今回の学会では、全ての医療職に渡るプログラムを試み、歯科セッション、薬剤セッション、リハビリセッションなどを組んでおります。多くのコ・メディカルの方にも興味深いプログラムとなっております。また、災害医療だけでは人は救えないということも東日本大震災の教訓です。今後は、集学的なアプローチが必要と考えます。地震学、気象学、土木工学、建築学などとの連携が不可欠です。今回は新しい取り組みとして、これらの学会との協同セッションも組んでおります。

昨年から引き継いだプログラムとして、病院災害マニュアルのコンペ、第2回全日本メディカルラリーチャンピォンシップも行います。奮ってご参加、ご声援頂ければ幸いです。

海外からは、5名の先生方を招聘いたしました。オーストラリアからはWADEMの理事長のPaul Arbon先生、米国ワシントンDCからは、危機管理のAnthony Macintyre先生、そして皆様お馴染みのLeo Bosner先生、アジアからは韓国からソウル大学のSuh先生、そしてタイからWiwat先生をお呼びいたしました。それぞれの先生から世界の潮流、各国の災害医療事情が聞けるものと期待されます。

開催地は、第5回開催同様、立川の地を選ばせていただきました。その理由は、当院は立川広域防災基地の一員としての役割も担っており、立川広域防災基地連携協議会あげての開催にしたいこと、また、立川はDMAT発祥の地であることです。立川は都心から少し離れますが、新宿から30分毎にでる特別快速に乗ればわずか27分です。会期も余裕を持って3日間といたしましたので、立川の地を楽しみ、じっくりディスカッションいただけたらと思います。多くの皆様方のご参加を心よりお待ちしております。

 

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