会長挨拶

謹啓 学会開催にあたりまして一言ご挨拶申し上げます。

この度、私どもは第35回日本脳神経超音波学会総会を平成28年(2016年)6月3日(金)から4日(土)に横浜で開催させていただくこととなりました。大変光栄なことであり、深く感謝申し上げます。

本学会は、超音波を用いた脳卒中および神経疾患の予防、診断と治療を医学と工学の広い視野から取り組むことを主眼とした学会です。脳神経の分野のみならず、心臓や肺の循環、下肢の静脈や動脈等の広い分野の血流や血栓症診断治療を行うべく、循環器科、心臓・血管外科、神経内科、脳神経外科、放射線科、麻酔科などの医師や臨床検査技師、さらには製薬会社や超音波を中心とした各種機器メーカとともに討論できる学際的な学会として活動を行っています。

頸部超音波は、動脈硬化の指標として広く使われるようになってきました。経頭蓋超音波法を用いると頭蓋骨を通して頭蓋内の血流を知ることが出来ます。血流を見ることは、MRIやCTと異なり、リアルタイムに変化する動態を明らかにすることが出来ます。また、放射線や磁気を使用しないので、ベッドサイドでの計測が可能であり、救急時も速やかに計測することが出来る点が大きな特徴です。脳塞栓には、下肢静脈の血栓の有無も重要な判断材料になる場合もあります。さらに、近年は神経疾患の神経の形態を超音波で診断しようとする検査も広まっています。

私どもが担当させて頂く記念となる第35回のテーマは、「血流と拍動から脳を知る」といたしました。血流や血管の拍動から脳血管疾患の病態、診断、治療と予防法の進歩について、超音波、内視鏡、放射線診断、血栓溶解、インターベンション、脳保護など多角的視点から、シンポジウムとワークショプを設けて行いたいと考えております。

多くの皆様のご参加、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

謹白

平成27年7月吉日

第35回日本脳神経超音波学会

会長 藤代健太郎
(東邦大学医学部、教育開発室)

実行委員長 原田昌彦
(東邦大学医療センター大森病院、臨床生理機能検査部 部長)

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