ご挨拶

この度、第9回日本病院前救急診療医学会学術集会を、東京医科歯科大学救命救急センターが主宰させていただく事になりました。

本学会は、病院前救急診療において医師が救急現場に出動するシステムを充実し、患者の救命と予後の改善を図ることを目的とする学術団体です。昨年、研究会から学会に組織改変し、新たなスタート切りました。

今回の学術集会のメインテーマを、「改めて、ドクターヘリ、ドクターカーのエビデンスを確認する」とさせて頂きました。医師が救急現場に出動するシステムとしてのドクターヘリ・ドクターカーは、わが国において着実に定着してきました。ここで、「現時点のエビデンスを総括しておきたい」ということが趣旨です。ドクターヘリに関しましては、現在、35都道府県43機が運用されており、これまでにその有効性に関する多くの研究成果が発表されていることから、シンポジウムとして「現在ある最良のエビデンスを総括する」を企画致しました。一方、ドクターカーは全国で152台が運用されておりますが、まだその有効性が、必ずしも証明されているとは言い切れていないことから、パネルディカッション「ドクターカー・ラピッドレスポンスカーの有効性─医師現場出動の科学的エビデンス─」において、大いにご議論頂きたいと思っております。また本年2月に私どもが主催させて頂きました第19回日本集団災害医学会学術集会のサテライトシンポジウムとして「災害時のヘリコプター運用の新しい展開」も企画させて頂きました。どうぞこちらにもご期待下さい。

是非とも多くの皆様方のご参加をお待ちしております。

第9回日本病院前救急診療医学会学術集会

会長 大友 康裕

(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 救急災害医学分野 教授)

このページのTOPへ