会長挨拶

この度、第25回日本形成外科学会基礎学術集会を2016年9月15、16日に大阪市にて関西医科大学形成外科学講座が担当させていただくことになりました。1992年に発足しました基礎学術集会は、形成外科臨床を支え、発展の礎になって参りましたことは、皆様ご承知のとおりです。この意義深い基礎学術集会を、回を重ねた四半世紀の区切りの会として主催させていただきますことは、誠に名誉なことであり、関西医科大学形成外科学講座を代表して諸先輩方をはじめ会員の皆様に厚く御礼申し上げます。

形成外科の発展には基礎から臨床応用にいたるそれぞれの過程での思考や研究成果の積み重ねが重要であると日頃より感じるところです。今回の学術集会がこれらの発表の場となり、それぞれの発展段階の研究や臨床研究のディスカッションがなされ、一歩でも有意義な臨床応用や発展に進むことを願い、メインテーマを「基礎から臨床への橋渡し」としました。

今回の基礎学術集会の期日が、春の総会からの期間が短く、演題の応募が気になっておりましたが、皆様のお蔭をもちまして講演からポスターまで200題に迫る演題数となり、感謝いたしております。

プログラムでは、特別講演、教育講演、シンポジウム、パネルディスカッション、セミナーなどで多方面の企画を設定致しました。特別講演では、「多色細胞系譜追跡法による幹細胞の同定」(上野博夫教授・関西医科大学)、「3D組織構築」(松崎典弥准教授・大阪大学工)、「次世代器官再生」(辻孝チームリーダー・理化学研究所)をお願いしました。また、教育講演では、「女性形成外科指導医のフロンティア」(吉村陽子名誉教授・藤田保健衛生大学)、「再生医療法と研究倫理」(虎島康洋室長補佐・厚労省)をお話しいただきます。臨床研究・知財セミナーでは「医療と特許」(佐田洋一郎学長特命補佐・山口大学)にて特許取得の考え方などについてお話しいただきます。それぞれ、先進的かつ興味深い内容を拝聴できることを楽しみにしております。

シンポジウムとパネルディスカッションでは、それぞれ4つの興味あるテーマを挙げ、座長の先生方と相談して、セッションによって基調講演、臨床講演、指定講演などを加えて、今後のそれぞれの分野での発展の目標を探りやすいように企画しました。

本学術集会は、大阪駅直結のグランフロント大阪の地下2階にあります学会に特化したワンフロアーの施設であるナレッジキャピタル・コングレコンベンションセンターで開催致します。本学会では、形成外科の基礎から臨床に繋がる広範かつ興味ある領域の情報収集、意見交換をしていただき、学会を外れては梅田界隈という大阪の本場を大いに満喫いただければ幸いです。

多数の会員の皆様のご参加を心よりお待ち致しております。

第25回日本形成外科学会基礎学術集会

会長 楠 本 健 司

(関西医科大学 形成外科学講座)

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