さて、この度、平成29年3月18日(土)に「第115回近畿救急医学研究会(日本救急医学会 近畿地方会)」を奈良県立文化会館にて開催させていただくこととなりました。近畿救急医学研究会は昭和48年2月24日大阪市森ノ宮において第1回が開催された日本で最も伝統ある救急医療の研究会であり、このような歴史ある研究会を開催させていただきますのは、身に余る光栄と、現在鋭意準備を進めているところであります。
最近、交通外傷の減少と超高齢者社会の到来で、救急医療は大きく変わりつつあると思われます。その中で、3次救急が重要であった救急医療から1次から3次まで対応するERタイプの救急医療の重要性が増加してきたように感じます。しかしながら、北米型のERのシステムがそのまま日本での運用に適しているとは考えられず、現在各地で運営されているERは多種多様なかたちで運営されていると思います。そこで、今回の研究会のテーマは「多種多様なERのかたち-自分もかかりたいERをめざして-」とさせていただきました。合同シンポジウムでは医師・看護師・救命士・行政の方々より、各地でのERのかたちを発表していただき、皆さんの何らかの参考にしていただけたらと思います。そして、それぞれのERを自分がかかりたいERとするにはどんな提言が出来るかを考えていきたいと思います。
また特別講演としまして福井大学医学部附属病院の林寛之教授に「北米型ERの進化と真価」という演題名で北米型ERについて幅広く語っていただき、またERで有名な沖縄県の病院事業局の長浜宗敏さんには沖縄県のERの現状や取り組みについてお話ししていただく予定です。皆さんが各地で模索するよりよいERのかたちの参考になる話満載であると思っておりますので、皆様の同僚から研修医の先生方、看護師さん、救命士さん、メディカルスタッフにお声をかけていただき、少しでも多くの方々に参加していただけますようお願い申し上げます。
本研究会が皆様にとって救急医療をより深く考える機会となり、救急医療のさらなる発展に寄与できますように、事務局一同一生懸命運営いたしますのでご参加をお待ちしております。
第115回近畿救急医学研究会 日本救急医学会近畿地方会
会長 西尾 健治
奈良県立医科大学 総合医療学講座 教授