農業雇用改善推進事業

研修会・相談会

実施した研修会のご紹介

長野県開催報告

６月２２日、長野県佐久市の佐久ホテルにおいて、北佐久地域農業振興研究懇談会を兼ねた雇用管理研修会を開催致しました。 当日は、上記地域の農業経営者協会に加盟している事業主の方々、農業士協会に加盟されている方々、そして地元の女性事業主あわせて20名のご参加がございました。研修会の内容は、第1部「第3期長野県食と農業農村振興計画」、第2部「雇用管理と人材の育成について」、第3部「意見交換」の3部構成でした。

第1部では県の担当者より今後の展望のお話が、第2部ではオーレンスパートナーズの宮村先生より労務管理全般と実際の事例を交えてのお話がそれぞれございました。第3部では、各出席者から事例を1つ発表し、それについての質疑応答という形で進んで行きました。農業を立ち上げてもう長い事業主の方、その一方でまだ始めたばかりの方、双方交えての意見交換会となりとても有意義な意見交換が繰り広げられ、参加者の方々にはとても印象に残る研修会になりました。

福岡市開催報告

福岡県では、農業・農村の活性化のため、女性農業者の地域での社会参画を促進するとともに、起業家育成など女性活躍促進への取り組みを進めています。このような取り組みを受けて、2014年から「ふくおか女性農業者大活躍大会」を県内で開催して、女性農業者による経営参画や起業活動についての発表や女性農業委員の活動の紹介などが行われています。今年度も、8月31日に福岡市の西鉄グランドホテルにて開催され、女性農業者を中心に約260名の方々が参加しました。当日は、平成27年度農業の未来をつくる女性活躍経営体（WAP）100選に選出された株式会社カクト・ロコの代表取締役社長、野末信子氏による講演や、「農業分野における雇用とは　～人財を生かす農業経営を実現するために～」というテーマで、株式会社オーレンスパートナーズ 執行役員の宮村昌吾氏による講演も、本事業の雇用管理研修会として実施いたしました。

美濃市開催報告

平成29年9月28日、一般社団法人岐阜県農業会議様からのご後援をいただき、「「農の雇用事業」実施経営体　経営者・研修指導者対象の雇用就農者育成強化セミナー」を「平成29年度農林業職場定着支援事業、農業雇用改善推進事業」の「雇用管理研修会」として開催いたしました。当日は、「人材育成」というテーマで、株式会社オーレンスパートナーズ 執行役員の宮村昌吾氏にお話いただいた後、人事労務管理・採用・新入社員教育・安全衛生活動などについて、県内の身近な具体例を矢島社会保険労務士事務所 所長の矢島友幸氏にお話いただきました。

鳥取県開催報告

平成29年12月14日、一般社団法人鳥取県農業会議様にご協力をいただき、鳥取県東伯郡の国民宿舎 水明荘にて農業雇用管理研修会を開催しました。当日は鳥取県内の農業法人の方々や、法人化をご検討されている個人経営者の方々、合計32名様にご参加いただき、「雇用管理について」の講義と、「魅力ある農業の職場づくり」の講義を、株式会社オーレンスパートナーズの宮村講師により実施しました。また、研修会終了後には、個別相談会も実施しました。ご参加された皆さんの栽培品目は米、ねぎ、トマト、玉ねぎ、梨、いちご、スイカ、牛、飼料用稲等々多岐にわたり、皆さん熱心に講師の話に耳を傾けていらっしゃいました。

土浦市開催報告

平成30年2月7日、一般社団法人茨城県農業会議様のご支援を受けまして、「農の雇用事業説明会」に引き続き、「農業雇用管理研修会」を開催させて頂きました。

当日は、既に法人化をされたあるいは法人化を検討している経営者様、または個人事業主の中でも研修会の受講が必須となっておりました合計32名の方が参加致しました。

「雇用管理について」と「雇用の定着について」の2項目の講義を株式会社オーレンスパートナーズの宮村講師により実施しました。

そして、1項目目の「雇用管理について」の講義後にある参加者の方から「タイムカードの取り扱い方」と「残業の基準」について2点細かい質問が出たのをきっかけに参加者同士でお互いの疑問点をぶつけ合う場面も見られました。

研修会終了後は個別相談の時間を設けさせて頂きました。

参加者の皆様にとりましては非常に有意義な講義、時間になったものと思われます。

研修会参加者からの声

もう少し早く研修会に参加していれば

今回ご紹介するのは岩手県花巻市石鳥谷町にある、農業生産法人（有）アグリスト 高橋章夫社長のお話です。会社概要は、約15年前には既に法人化をしており、更には一昨年、耕地面積の拡大と共に事業の拡大も行い、現在では53haの耕地をバックに稲作、麦、大豆、にんにく、たまねぎの栽培をしています。従業員はパートの方4名と正社員2名、そして、別経営で酪農を営んでいる高橋様の母親を含めて合計8名で経営をしております。

正社員の2名のうちの1名（男性30代後半）を雇用した際に前職の給料のみで採用を決めてしまい、現在ではそれが経営を少し圧迫している要因となっているとの事です。

具体的には彼の前職（地元の農機具メーカーに勤務・農業実務に興味があるということで転職）の年収がおよそ410万円だったとのことで、それぐらいの収入を保証しないと来てくれないと考え、何も考えずに同じ条件で受け入れたそうです。（この額を提示できる企業は岩手県内にはまずないそうです。）

その後に、パート一筋で十数年頑張ってきた女性（30代前半）を今年4月より正社員として雇用する話となり、給与を決定していく最終段階で頭を抱えているということでした。

そのタイミングで丁度、盛岡市で雇用管理研修会があり、講師の話を聞いて愕然としたそうです。しかし、一旦決定してしまった事を覆す事はできないので、とりあえずは講師に善後策を相談し、各種手当てという名目で設定をしなおしたとの事です。

そのため、二度とこのような悪い事例を作らない様、給与体系、各種手当て等を見直し、表にし、全従業員が納得できるものを作り上げていくべく決意を新たにしておりました。