大会長挨拶

大会長 前田芳信

大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座

有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野

松村理事長ならびに理事の先生方のご高配を賜り,(公社)日本補綴歯科学会第125回学術大会を 大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座 有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野の担当で開催させていただくことになりました.またその開催地を大阪ではなく,金沢市にさせていただくこと,さらには通常よりも遅く7月に開催させていただくことのわがままをお許しいただけたこと,ここに厚く御礼申し上げます.

金沢での開催に至った経緯といたしましては,小京都といわれる町のひとつとして私が個人的にも大好きな町であること,2015年に新幹線が開通し関東地区からのアクセスが飛躍的に良くなったこと,さらに日本補綴歯科学会の活動を関西支部に含まれている福井,石川,富山の北陸3県の先生方に直接知っていただきたいと考えたためです.地元歯科医師会のご支援を得たことは言うまでもありません.

本大会では「補綴歯科がめざすもの,求められるもの」をメインテーマに超高齢社会の先頭を進んでいる我が国において,補綴歯科がめざすこと,あるいは補綴歯科が他の歯科の領域の専門家から求められているもの,さらには国民から求められていることを明らかにしたいと考えております.

国際シンポジウムでは,補綴歯科分野にいち早くオッセオインテグレーションタイプのインプラントを北米で導入されたZarb先生ならびに,高齢社会の到来を早期から予測して高齢者歯科における補綴歯科の役割を一貫して研究してこられたMacEntee先生に,「補綴歯科医は今何を,そしてこれから何をめざすべきか」をお話しいただこうと考えております.また,ICP前会長のGross先生には,見直されつつある「咬合」について「何がどこまで分かっているのか」をお話しいただく予定にしております.

教育講演では,平成27年に日本老年医学会理事長に就任された楽木宏実先生(大阪大医)に超高齢社会の日本の老年医学が進むべき方向をお話しいただきます.さらに臨床リレーセッションでは「インターディシプリナリーデンティストリー 補綴専門医は他分野から何を求められているか」として,口腔外科,矯正,歯周,歯内療法の立場から忌憚のないご意見をいただこうと考えております.

さらにスキルアップセミナー,ミニシンポジウム,イブニングセッションなど,学術委員会の先生方にご協力をいただき,非常に魅力ある企画を多数盛り込んだプログラムを準備いたしております.夏,真っ盛りの暑い金沢とはなりますが,学会ならびに美しい街並みと豊富な食材を楽しんでいただきますよう,多くの会員の先生方のご参加をお待ちしております.

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