ご挨拶

第63回日本臨床生理学会総会を、ここ栃木県宇都宮市において開催できますことを、大変光栄に存じます。宇都宮での開催は、第54回(2013年)に井上晃男先生が主催して以来11年ぶりとなります。当時と比べても、医療を取り巻く環境は大きく変化し、少子高齢化の進行や医療資源の地域偏在など、私たちが直面する課題は一層複雑化しています。
今回のテーマ「つながる、ひろがる臨床生理〜地域、世代、専門を超えて〜」には、こうした時代の変化の中で、臨床生理学が果たすべき新たな役割を模索し、地域や世代、職種を越えて互いに学び合い、支え合う学術交流の場としたいという思いを込めました。
臨床生理学は、基礎と臨床、検査と診療、医師と臨床検査技師・理学療法士・看護職など多職種をつなぐ架け橋として発展してきました。そのつながりこそが、患者に寄り添う医療を実現する力の源です。本総会が、若手からベテランまでが垣根を越えて語り合い、新たな知の連携と臨床現場への還元が広がる契機となることを願っております。
ご参加の皆さまに心より感謝申し上げるとともに、本学会が臨床生理学のさらなる発展と、地域医療の未来に貢献する機会となることを祈念いたします。
