主催校挨拶

グローバルな健康価値創造をめざして

第54回全国大学保健管理研究集会を大阪国際会議場にて開催するにあたり、当番校よりご挨拶申し上げます。大阪大学が研究集会を担当させていただくのは、2004年の第42回以来12年ぶりとなります。前回は「健全な大学コミュニティ形成と保健管理センター —保健管理から健康支援への進化—」を共通テーマに開催いたしました。2004年はちょうど国立大学が法人化された時期でもあり、それまで学校保健安全法に基づいて学生および教職員の健康管理に携わっていた保健センターの立場が大きく変化しようとする時でもありました。

この12年間で社会情勢は大きく変化し、現在、大学を取り巻く環境として「グローバル化」が要求されています。大学は多様性を受け入れるとともに、変化への柔軟性を発揮する必要性が求められています。そのため、大学における保健管理業務も「グローバル化」するとともに、きわめて多彩なものになっています。大学の国際化による留学支援・留学生支援に伴い、感染症や新たなメンタルストレスへの対応が求められ、また障害者差別解消法やストレスチェックなどの新たな法律への対応など、保健管理センターではさまざまな新たな業務に直面しています。

現在、保健管理センターでは学生だけでなく教職員を含むすべての大学構成員の安全衛生管理・健康支援活動に関わり、キャンパスのフィジカルヘルス・メンタルヘルスサポートの中心的役割を担うことが多くの大学で期待されています。すべての大学構成員からの強い期待と多彩な要請がありながら、運営費交付金が削減されていく現状において、業務の精度を上げ効率化を図るためには、大学間での情報共有や連携が極めて重要であると考えられます。学生・教職員にとって「心と身体の健康」は、その自己実現のための礎となるものであり、構成員の健康度アップは大学全体のパーフォーマンスの向上にもつながると考えられます。

第54回全国大学保健管理研究集会におきましては、以上のような重要課題に対する先進的な取り組みを共有していただき、皆様の明日からの業務に少しでもお役にたてるようなプログラム構成をめざし、また、大阪ならではの「おもてなし」で実り多き会となるよう、スタッフ一同鋭意準備に取り組んでおります。

2016年10月に大阪でお会いできますこと楽しみにしています。

第54回全国大学保健管理研究集会 運営委員会

委 員 長 西 尾 章治郎

副委員長 瀧 原  圭 子

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