第43回 日本歯科麻酔学会総会・学術集会を2015(平成27)年10月30日(金),31日(土),11月1日(日)の3日間にわたり,東京の学術総合センターで開催いたします.同年10月初旬にはドイツ・ベルリンにてIFDAS 2015が開かれるので,例年よりやや遅い開催を設定いたしました.会場は,第30回大会(海野雅浩会長)と同じ千代田区一ツ橋にある学術総合センターです.
今回のテーマは「歯科治療の安全・安心を目指す」としました.会員諸氏が連日取り組まれている歯科麻酔学を中心とする教育,研究,臨床は,患者さんの歯科治療時の安全を確保することに加えて,患者さんが安心して歯科治療を受けられるようにすることが大きな目的といえます.そのために,日常の医療安全についても多くの会員が各施設の中枢を担う業務をされています.ぜひ,日ごろの先生方の業績を発表いただきたく,たくさんの演題の応募をよろしくお願いいたします.できるだけ多くの会員の参加を促し,活発な討論を期待したいので,一般演題を学術集会の中心に据えるようにプログラムを計画しております.
宿題報告では「静脈内鎮静に使用する薬物が筋力(咬合力・握力)に及ぼす影響」として東京歯科大学の松浦信幸先生が,久保田康耶記念講演では日本歯科大学の住友雅人先生がお話しになります.
特別講演を,開業のかたわら国立スポーツ科学センター医学研究部皮膚科でご活躍の上田由紀子先生に依頼いたしました.上田先生は,皮膚科学が御専門ですが,ご存知の会員も多いLiSAに長期間にわたり連載をされ,麻酔業務にも造詣があります.今回は,近年順調に増えている女性の歯科麻酔医にとってのお肌の手入れ,特に乾燥している手術室での長時間手術ではどうしたら瑞々しい肌を保てるかを初めとして,興味あるお話をしていただきます.
教育講演は東京医科歯科大学大学院・認知神経生物学の泰羅雅登先生にお願いいたしました.口腔生理学ご出身の泰羅先生は,現在,機能的MRIを用いた認知機能の研究が御専門で,私どもが関心の深い,患者さんの安心や不安につながる研究をされていると聞き及んでいます.これからの研究のきっかけがつかめるかもしれません.なお,泰羅先生は数年前にTBSテレビで放映されたMr. Brain(木村拓哉主演)の脳科学監修も務められました.
さらに、地域医療,広報両委員会によるシンポジウム,登録医ならびに歯科衛生士のためのセッション,ランチョンセミナーも企画されています。
会場は,都営新宿線・三田線,東京メトロ半蔵門線の神保町駅から徒歩3分,東京メトロ東西線の竹橋駅からは徒歩4分と交通至便の都心に位置しています.
皆様のご出席をお待ちしています.
第43回 日本歯科麻酔学会総会・学術集会
会長 深山 治久
(東京医科歯科大学大学院 麻酔・生体管理学)