会長挨拶

第33回日本疫学会学術総会
会長 尾島 俊之
浜松医科大学健康社会医学講座教授

「総合知による健康・幸福の向上」:第33回日本疫学会学術総会のテーマです。総合知は、令和3年に閣議決定された科学技術・イノベーション基本計画のキーワードで、「多様な知が集い、新たな価値を創出する知の活力を生むこと」とされています。

新型コロナウイルス感染症のパンデミック、大規模災害、高齢化社会、健康格差、地球温暖化など、現代は複雑化する社会課題への対応が求められています。また、倫理や多様な価値観も重要です。さらに、IoTデバイスや人工知能(AI)などを活用した新しい研究手法が開発、実用化されています。そのため、人文・社会科学や、様々な自然科学との融合が、これからの疫学のさらなる発展のために重要であると考えられます。

ところで、新型コロナウイルス感染症流行の中で、2回の学術総会がオンライン開催を余儀なくされました。講演や研究発表を聞くことに関しては、実はとても快適で便利でした。しかしながら、学会は、やはりリアルに集まって行いたいという思いも募ってきます。これは、「多様な知が集い」という意味でも重要と考えています。そこで、個別の交流や雑談ができるように、隙間の時間を大切にし、また、新しい取り組みをいくつか行いたいと考えています。しかしながら、今後の感染症流行状況が予断を許さないこと、業務や家庭の事情等で会場参加が難しいことも考えられることから、オンライン併用のハイブリッド開催にて準備を進めています。

浜松は「音楽のまち」で、会場に隣接して楽器博物館があります。また、うなぎ、餃子、三ヶ日みかん、遠州灘天然とらふぐなどのおいしい食べ物、舘山寺温泉などもあります。

多くのみなさまにご参加いただけますよう、楽しみにいたしております。

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