大会長挨拶
第68回春季日本歯周病学会学術大会の大会長を務めます、東京科学大学の岩田隆紀と申します。本会は、令和7年(2025年)5月23日(金)、24日(土)の2日間にわたり、沖縄県那覇市中心部において開催予定です。沖縄県での開催は本学会初の試みとなりますので、学会で研鑽を深めていただくのみならず、南国のリゾート地をエンジョイしていただけますと幸いです。
令和3年(2021年)、那覇市中心部に那覇空港からモノレール(ゆいレール)と徒歩、あわせて20分程度でアクセス可能な「那覇文化芸術劇場なはーと」が開館いたしました。大劇場は約1600席を収容し、那覇市内の国際通りに近いロケーションであるため、近年、多くの学会が本会場で開催されております。これを補う形で近隣のホテルコレクティブと併せての2会場での開催となります。会場間の移動は徒歩となり、ご不便をおかけしますが皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
さて、本大会のメインテーマは「Scienceに基づいた“美ら”歯周治療」とさせていただきました。歯周治療は内科的要素のみならず外科的要素を包含する、まさにScienceとArtの融合領域であり、科学的な根拠に基づきながらも審美的な結果が求められます。特に前歯部のエステティックゾーンに関しては近年、低侵襲な外科術式が一般的となり普及も進んでおります。そこで、オハイオ州立大学歯周病科のHsun-Liang (Albert) Chan先生には顕微鏡を用いた歯周外科処置の特別講演を予定しております。また、貴和会歯周病インプラントセンター・小野善弘先生には長期症例を紹介していただくとともに歯科医師人生を回顧していただく特別講演に登壇していただきます。
Scienceに関しましては骨免疫学で世界的に著名な東京大学医学部免疫学の高柳広先生に最新の知見と歯周病学へのフィードバックをご講演いただきます。また、東京科学大学特別栄誉教授の一條秀憲先生には、細胞レベルでのストレス応答の破綻と疾患という視点からご講演いただきます。骨免疫学や歯周病関連細胞のストレス応答は大変ホットな研究領域でありますので、臨床の先生方にも是非ともご聴講いただければと思っております。
開催時期の沖縄は梅雨入りが想定されておりますものの、スコールのような短時間の雨の後に熱い日差しが照り付け、平均気温は24℃とのことです。現地でご参加の際にはクールビズや、沖縄らしい「かりゆしウェア」などの過ごしやすい服装でお越しください。沖縄の地で、多くの皆様とお目にかかれますこと、スタッフ一同、楽しみにしております。
第68回春季日本歯周病学会学術大会
大会長 岩田 隆紀
(東京科学大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野)