第8回日本血管不全学会学術集会・総会を2023年4月16日(日)、東京都千代田区シェーンバッハ・サボーにて開催させて頂きます。今回のテーマは「血管不全学を日常診療に活かす―心不全薬の機序も含めて―」とさせて頂きました。第7回会長の勝谷友宏先生が大阪で開催された、実臨床に直結する内容から最先端科学にわたる素晴らしい内容を継続しながらプログラムを考えて参りたいと思います。
血管不全学会は、血管内皮・平滑筋・代謝機能障害の各ステージの病態の評価および機序の解明による動脈硬化性疾患を含む心血管疾患の予防・治療の発展を目的として設立されました。2018年、Hypertension誌に各血管機能検査の基準値が本学会を中心に発表されました。その活用の意義について発表後のデータも含めて議論したいと思います。
2021.3.日本循環器学会において新規心不全薬がガイドラインにおいて推奨され、使用頻度の増加に加えて効果発現の機序に関する論文も多く発表されています。血管機能にかかわる機序に加えて、患者の血管機能評価が心不全薬効果発現の予測因子となりうる可能性についても検討できればと存じます。
特別講演は2つ予定しています。1つは、動脈硬化性疾患が予後を左右する透析患者において、これを劇的に抑制する可能性のある透析カラムが開発されました。近々治験開始も予定されており、近況に関して御講演頂く予定です。次に、惑星探査機はやぶさ2号が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った物質から生命の起源にせまる成果の可能性が期待されます。はやぶさ1号、2号の責任者であるJAXAの吉川真氏からこれらの成果に関してお話し頂く予定です。
2022年春、コロナは十分終息しておりませんが、2023年春には、皆様と同じ会場に集まり実りある会になることを希望しております。より多くのご参加をお待ち申し上げます。
第8回日本血管不全学会学術集会・総会
会長:田口 功
(獨協医科大学 埼玉医療センター 循環器内科 主任教授)