ご挨拶

2018年3月

反芻動物の国際蹄病学会

President of Organizing Committee

田口 清

謹啓 

“反芻動物の国際蹄病学会2019”開催組織委員会を代表してご挨拶いたします。

日本の畜産の歴史は欧米と比べると長くはありません。そのため、日本人は日本独特の風土を考えながら海外の酪農技術、獣医技術、護蹄技術を注意深く取り入れ、熟慮の上今日の畜産形態を作り上げてきました。近年、海外同様、日本の乳牛や肥育和牛において蹄病が問題となってきており、今一層、海外の進んだ護蹄管理学の知見や成果を取り込もうという動きが活発化してきております。このような背景から2019年に東京浅草にて当該国際学会を開催する運びとなりました。また、2020年に東京でオリンピック・パラリンピックが開催されるのに併せて、選手への畜産物の提供という観点から国内の動物福祉上の関心が高まってきています。この意味で、我々が「反芻動物の国際蹄病学会」を開催して、反芻獣を足元から支える護蹄管理学の充実に貢献することは、獣医学の発展、酪農生産の基盤強化、動物福祉の向上および持続可能な畜産のための農業生産工程管理GAPSの推進といった観点からきわめて重要と考えております。

1976年オランダ国・ユトレヒトで第1回が開催されてから20回目の節目となるこの日本国開催は、アジアで初めての記念すべき開催となります。この記念すべきイベントで、世界中の獣医師、削蹄師、生産者や畜産研究者など広範囲の関係者が一堂に会し、蹄に関する最新の情報や技術の交換が有意義に行なわれるようにするために、私たち関係者一同、鋭意準備を進めているところであります。このイベントの成功は、かならずや世界レベルの護蹄管理学の発展につながるものと確信しております。

この“反芻動物の国際蹄病学会2019”開催が、世界の護蹄管理技術の向上に繋がり、より発展した畜産技術へと成長していきますよう組織委員一同鋭意努力しておるところでございます。どうか、皆様の積極的なご参加をもって本学会を成功に導いていただきますよう、あらためてお願い申し上げます。

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