このたび、第40回日本マス・スクリーニング学会を平成25年8月23日(金)から24日(土)の2日間、大阪市中央公会堂で開催させていただくことになりました。この学会の前身である日本マス・スクリーニング研究会の設立は、大浦敏明先生が大阪でPKUの治療を始めたことが契機となったことから、第40回大会が大阪で開催されることになりました。また今年はガスリー先生が、BIA 法による新生児マス・スクリーニングを本格的に始めてから50周年の節目にもあたります。このような記念すべき年に本大会をお世話させていただき、たいへん光栄に存じます。
昨年から新生児のスクリーニングにタンデムマスが導入され、これまでの6疾患に加えて新たに13疾患が公費で行われるようになりました。また医学の進歩により難治性疾患にも新しい治療法が開発されてきています。難治性の希少疾患にこのような技術革新の光を当て、少しでも多くの子ども達が見過ごされることなく早期に診断され適切な治療を受けることができる社会を目指していきたいと考えております。そのような気持ちを込めて本学術集会のテーマは、「新生児マス・スクリーニングのさらなる飛躍:対象疾患の拡大に向けて」といたしました。
今回の学術集会が、新しく生まれてくる子ども達の、未来を開拓する子ども達の、そして高齢化社会を支える子どもたちのQOLを向上させ、健康の保持増進を図る上で大きな役割を果たすことを願っております。学術集会の演題には、小児科医だけでなく、技術者ならびに栄養士の方々からの応募も歓迎致します。奮ってご応募をお願い申し上げます。
新宅 治夫
(大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学分野 教授)