大会長挨拶
日本臨床歯周病学会 第43回年次大会を2025年7月26日(土)、27日(日)に広島国際会議場で開催いたします。
今回は、「ペリオサミット 2025 in 広島 ~重度歯周炎StageⅣへの挑戦~」を大会テーマとしております。2018年6月にAAP・ヨーロッパ歯周病連盟(EFP)よりステージ・グレード診断といった歯周病新分類が公表されて2025年で7年が経過します。ステージⅠ、Ⅱの軽度~中等度歯周炎に対しては歯周基本治療が、ステージⅢの重度歯周炎に対しては再生療法を含む歯周外科治療での対応が必要となります。ステージⅣのような超重度歯周炎は、歯の病的移動や複数の歯の喪失による咀嚼機能障害があるため、再生療法、歯周補綴、ペリオ-オルソ、口腔インプラント治療などでの対応が必要となります。
EFPは2020年、2022年にステージⅠからステージⅢおよびステージⅣのそれぞれに対応するエビデンスに基づいた診療ガイドラインを論文に示しています。
このような経緯があり、本大会では、北海道、東北、関東、中部、関西、中国四国、九州の7支部の会員の先生方が広島に一堂に会して、ステージ・グレード診断における歯周病の治療法についてディスカッションし、検証する大会にしたいと考えております。軽度歯周炎から重度・超重度歯周炎に対応すべく、ベーシックからアドバンスまで歯科衛生士や歯科医師対象といった枠を無くしたセッションを、また、大会2日目最後には、参加型「症例検討会」を企画しており、まさに歯周病に特化したペリオサミットになるものと思っております。
今回のシンポジウムや特別講演は、主に国内演者で構成されたプログラムとなっていますが、ステージ・グレード診断における治療法を幅広く検証する内容の濃い、ご参集いただいた皆様が楽しめる年次大会になるよう様々なセッションを企画しております。また、「グレード診断を考える」、「侵襲性歯周炎について検証する」セッション等も企画しています。各支部からの一般口演・ポスター発表や企業協賛ランチョンセミナーなどを例年通り行うとともに、モーニングセミナーや日頃の臨床の成果を披露する場として各支部一推しの歯科医師セッションを企画しておりますので、奮ってご参加ください。現地開催に加え、後日、一部オンデマンド配信も予定しております。
中国四国支部実行委員一同、会員の皆様の多数のご参加をお待ちしております。
特定非営利活動法人日本臨床歯周病学会
第43回年次大会
大会長 大 江 丙 午