この度、2018年10月5日(金)~7日(日)に渡って開催される第46回日本歯科麻酔学会総会・学術集会の会長を努めさせていただくことになりました。本学術大会の主要なトピックはもちろん「歯科の麻酔」でありますが、超高齢化社会となったわが国では循環器疾患をはじめ全身疾患を伴う患者さんが急増しております。そのため歯科麻酔を専門とするわれわれは、安全に歯科治療が行える様に様々な手法を用いております。そこで歯科治療時の全身管理に関するすべての領域について検討していただけるよう、本大会のメインテーマを「すべては患者さんのために」といたしました。
また今大会は、アジアの歯科麻酔科医が中心となる11th FADASおよび世界20数ヶ国の歯科麻酔科医が参加するIFDAS2018との共催となります。アジア各国、とりわけ中国は莫大な数の患者さんを抱えていることもあって、歯科麻酔のレベルも高く活発な研究が行われています。またタイやインドネシアのように人口が多く経済成長も続く国々との交流は、日本の歯科麻酔学の発展にも大きく貢献するものと思われます。一方、IFDASは40有余年に及ぶ長い歴史を持ち、歯科麻酔における最大最高の学術会議です。したがって奈良春日野の地で日本とアジア、さらには世界の研究者が一堂に会して安心安全な歯科治療のために活発な議論が繰り広げられることになるのです。
会場となります奈良春日野国際フォーラム甍(いらか)は東大寺や春日大社のすぐ近くに位置し、メイン会場に能舞台を備えた美しいホールです。また周辺には京都、神戸、大阪といった日本を代表する観光地が揃っております。どうぞ多くの先生にご参加いただき、学術討論、国際交流、世界遺産めぐりを楽しんでいただきたいと願っております。
第46回日本歯科麻酔学会総会・学術集会
会長 砂田勝久
(日本歯科大学生命歯学部歯科麻酔学講座 教授)