当番世話人挨拶
第40回 腎移植・血管外科研究会 当番世話人
虎の門病院・腎センター外科 部長 石井保夫
第40回腎移植・血管外科研究会の当番世話人を務めさせて頂く、虎の門病院・腎センター外科の石井保夫です。
2025 年 6 月 13日(金)、14日(土)の 2 日間、赤坂インターシティコンファレンス(東京都港区)で、研究会を開催します。虎の門病院が本研究会を担当させていただくのは、初めてのことであり大変光栄に存じます。
第40回の研究会のテーマは『学者如登山 ~技術と情熱を継承する~』にしました。「学ぶ者は山に登るが如(ごと)し」学問は山に登るように高いところに登るほどに見識が広くなっていくという意味です。腎移植を成功させるためには、はじめに腎不全の患者さんの状態を把握して手術プランを計画します。腎移植の手術では血管吻合の良し悪しが治療成績に大きく影響します。さらに術後には移植免疫、拒絶反応、感染症などの病態を観察して治療する必要があります。本研究会は腎移植医療、透析療法、がん領域における血管手術や薬物治療に関して、切磋琢磨を通じて広く社会に貢献することを目指してまいりました。先輩方が確立させた手術手技、血管吻合の「技術」を継承し、腎移植を成功させるための「情熱」を維持することが使命であると考えています。
第40回の研究会では、移植手術については血管吻合の他に、腹腔鏡下手術・ロボット支援手術の進歩も交えて議論します。血液透析療法のブラッドアクセス手術、泌尿器腫瘍学では分子標的薬・免疫チェックポイント治療薬全盛時代における拡大手術・血管外科手技の位置づけについても議論を深めます。
本研究会は、元々、温泉旅館で会員が膝を突き合わせ、腎移植と血管外科について本音で議論することを旨として参りました。新型コロナウイルスの流行も収束し、新しい生活スタイルが定着しました。2025年6月に、現地会場にて熱い議論を行う研究会を企画したいと思います。
皆様方のご支援で第40回腎移植・血管外科研究会を盛り上げて頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。