会頭挨拶

第35回日本外来小児科学会年次集会 

会頭 伊藤 純子(虎の門病院/東京家政大学)

第35回日本外来小児科学会年次集会の会頭を務めることになりました伊藤純子です。

第35回年次集会は、札幌コンベンションセンターにおいて2026年8月22日(土)、23日(日)に開催いたします。東日本地域が担当ということで、五十嵐正紘先生ゆかりの地である北海道での初めての開催を目指し、地元の先生方のご協力を仰ぎながらオール日本の実行委員で準備を進めております。

テーマは「こどもは未来である 小児科外来から笑顔を広げよう」といたしました。 「こどもは未来である」とは故小林登先生が私の在学中に上梓されましたご著書のタイトルであり、小児科医を志した私の原点となった言葉でもあります。私たち小児科医のエネルギー源はこども達の笑顔です。未来を生きるこども達を笑顔にするために何ができるのか、皆様と考えたいと思っております。

私が日本外来小児科学会年次集会に初めて参加しましたのは、研究会から学会年次集会となった第10回(大宮 山中龍宏会頭)で、留学から帰国し今後何をやっていくべきか迷っていた時でした。年次集会に参加するたびに、EBM、ガイドライン、アドボカシー、医学生のクリニック実習、初期研修医教育、臨床研究などの話題に触れて新しい目を開かされ、「外来小児科」というフィールドの持つ重要性と可能性の大きさに気づかされました。教育検討会、調査研究方法検討会、診療ガイドライン検討会などにも参加させていただき、そこで得た知識と経験が後に病院小児科の責任者として診療・研究・教育に携わっていく際の礎となっています。

今回の年次集会では、診療・研究・教育の各部会による委員会企画や複数の検討会によるコラボレーション企画を多数お願いいたしました。また、メディカルスタッフの実行委員の方々もいろいろな企画の中心になって活動されています。このように部会や職種の垣根を超えた共同企画がやりやすいのも本学会の強みです。どの企画も日常診療での疑問・困りごとからスタートし、「外来小児科学会だからできる、外来小児科学会にしかできない」ものであり、医師会員のみならずメディカルスタッフの方にとっても明日の仕事に活かせる内容となっています。本学会の各検討会で、地道に積み上げられた活動から生まれるものを、皆様に少しでもお伝えできればと考えております。

こども達の未来を考える基調講演・特別講演の他、初の北海道開催ならではの企画(各大学の先生方にお願いした教育講演、地域医療を考えるシンポジウム、キッズキャンプのご紹介など)もございます。さわやかな夏の北海道で、皆様に充実した楽しい時間を過ごしていただければこれに勝る喜びはありません。

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

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